2022.08 - Toki
Tokiと過ごした、初めての夏。
陽に透ける葉のように、 彼女の白い肌は、夏の光をやわらかく透かしていた。
けれど、ふいにこちらを見る眼差しだけは、 森の奥で光を飲み込む深緑のように、静かで冷たかった。
近づけば近づくほど、その色は深くなる。
新緑のような美し さと、 その奥に沈んだ深い緑。
あの頃の彼女には、 相反する二つの色が、同じ場所に息づいていた。